全て間違い

僅かばかりの仕事をして、僅かばかりの収入を得てなんとか暮らしているのですが、これは駄目だと思っています。

4年間、無収入で、貯金を切り崩して暮らしていたのですが、その頃の方が良かった気がしています。ずっと。朝、散歩をすると鳥たちの朝特有の鳴き声が心地よかったり、日中は小説を書くのですがその不出来に打ちのめされ、しばらくして、はっと机から顔を上げて窓から見える夕焼けが、やけに身に沁みていました。

今、その頃の気持ちになるのがとても難しく、その頃の気持ちを思い出すことも中々できなくなってきているのを感じます。かと言って、今の収入を手放して、また貯金を切り崩して生活する日々に戻るという決断もできずにいます。あの頃は、ドラッグストアで歯ブラシ1本を買うことに10分も15分も悩んでいました。

ただしかし、思うに、そういう暮らしは所謂、下積み生活というものであって、いつまでも下積みしていても仕方が無いとも思うのです。つまり、そこから抜け出た、もしくは本意ではないが別ルートで抜け出たのであれば、そこから見える景色というのもあるはずだと思うのです。

下積み生活を送っている人に対して、多くの人は同情票を投じてくれます。

しかしそれは、その人の作品に対しての良いか悪いかには関係が無いものです。

良い作品を作らないと、やはり意味が無いと思います。

あたまに浮かんでくるイメージが、全て間違っている様に感じる、この頃です。