アタマ(の中で)の会話

 

「ええ、否定はしませんよ。あなたはあなたの考え方がありますからね。考え方のもとにはその人の人生、その人の歴史がありますから、はい。それは中々否定できるものでは無い。わかります、わかりますよ」

 

「はい?あなたに伝えるような意見は無い?なるほどなるほど、『意見が無いという意見なのですね』それもひとつの、効果的な表現だと思いますよ、はい。何も言わない、肯定も否定もしない。逆に言えば、相手にとっては否定されるよりも辛い対応のされ方かもしれませんね。そして、それは無視とは違いますしね。相手の意見を聞いたうえで、『あなたに伝える意見はありません』との表明をするわけですからね。まっとうな意見、もしくは意見の表明の仕方だと思いますよ、私は」

 

「禿げはですねぇ、ロックなんですよ、ロック。分かりますか?『俺はもう髪なんか要らねぇ。そんなもんに頼る必要なんてねぇからな』ってね。え?英語ではスキンヘッドって言うんですか?それはロックじゃないですねぇ。剃髪ですよ、剃髪、あくまでも。私はね、禿げ、もしは剃髪をされている方はロックスターだと思ってますね。」

 

禿げより。