嫌だ

ポップなものが嫌です。

例えば、インスタ映え

先日、近所のモーニングで有名な喫茶店を通りがかった時、その喫茶店の看板の前で、モーニングに付いてきた、一斤の食パンを片手に写真を撮るカップルを見た時、吐きそうになりました。女の人が、したり顔でそのパンを顔の横に据えて写真を撮っているのを見て、うわぁぁ、と思いました。

でも、その後、その喫茶店の前に並んでいる人の中に、中年のおっさんが、ショッキングピンクのTシャツと黒のハーフパンツを着ているのを見て、僕の気持ちは辛うじて回復しました。おっさんの気概を感じたからです。

 

インスタ映えとか、もう、いいんじゃないすか?

みんな同じような写真を上げてて、もはや、映えてないじゃないですか。

そんなに、いいね、が欲しいんですかね。

 

僕は、いりません。

 

嫌な事は嫌だと言います。

小学校の頃、両親に捨てられ、祖母に育てられていたクラスメートがいました。その子はいつも、いじめられていました。僕は、その子をいじめる奴等に、「こいつをいじめるな」と言い続け、その子といつも一緒に登下校し、話を聞いていました。

しかし、中学校に入ると、僕は不良の番長に目を付けられ、不良グループに絡まれたり、下校中に石を投げつけられたりする日々が続き、最終的には山に連れて行かれて気絶するまで殴られました。そうなる前に、当時の担任の先生に相談していたのですが、「相手にするな」の一点張りで、取り合ってくれませんでした。山に連れて行かれて気絶するまで殴られたことで、ようやく学年主任の先生が問題視してくれ、僕に対して不良グループが謝罪する場を作ってくれたのですが、その時、担任の先生は、「これで気が済んだか?」と、僕に言い放ちました。そして、その帰り道、前述の、両親に捨てられ、小学校の頃からいじめられていた子と一緒に下校していると、

「後ろを見ろよ。あいつら、笑ってるよ」

と、その子は言いました。僕が振り返ると、不良グループは僕を指さして大笑いしていました。しかし、僕がショックを受けたのは、笑われている僕を見て、その子も笑っていたことでした。

 

中学を卒業するとき、学年主任の先生から呼び出しがありました。僕と、その子に話がある、とのことでした。

「君は、彼(両親に捨てられた子)がどんな人間か知らないようだから言っておくが、彼は全てのテストで不正をしてきた子だ。採点された答案用紙を書き換え、採点ミスがあったかのように毎回、私たちに訂正を求めて来ていた。証拠もある。書き換えられる前の彼の答案用紙のコピーを取ってある」

と、学年主任の先生は、僕とその子の前で言いました。

すると、その子は、

「まぁ、でも高校入試は受かったわけだし。今更、関係ないですよ」

と言いました。僕は、ギョっとしました。

 

僕とその子は同じ高校に進学し、同じクラスになってしまいました。

すると、その子は、クラス全員に僕のあることないことを言いふらし、クラス全員が僕を無視するように仕向けました。中学時代に自分がテストで不正をしていたことを僕に言いふらされる前に、先手を打ったようでした。

幸い、その子は理系に進み、僕は文系に進んだので、その後、同じクラスにはなりませんでしたが、ある日、放課後にクラスメートと野球をしていた時に、その子がピッチャーとして入って来て、何球もボールをぶつけられました。そして、たまたまストライクの球を投げてきたので、僕は思い切り振りぬいてレフト方向にホームランを打ったのですが、キャッチャーは、「ファール」と言いました。僕はそのキャッチャーに抗議したのですが、

「キャッチャーが『ファール』って言ったら、ファールなんだよ」

と、彼(両親に捨てられ、小学校でいじめられ、中学校のテストで不正をした子)は半笑いで言い、また僕にボールをぶつけてきました。後から知ったことですが、キャッチャーだった子は、頻繁に彼の家で学校帰りにプレイステーションをしながら、町中華の出前を食べさせてもらっていたと聞きました。

結局、彼は高校でもテストで不正をし続け、仕舞いにはセンター試験でも、隣の受験者の答案用紙を盗み見ていました。地元の有名国立大学に進学したようでしたが、その後、どうなったのかは知りません。先日、フェイスブックを見ていて、彼のページに辿り着いたのですが、そこにはアメリカの農場の写真が写っていて、誰かが「今、そこで仕事してるの?」というコメントがありました。それに対する返事は無く、ただ興味のあるトピックに、アメリカの企業やレストランやアーティストの名前がありました。僕の通っていた高校からは、割と偏差値の高い大学に進学する人が多かったので、そーゆー人たちにありがちな行動として、フェイスブックに学歴も勤務先も載せるということをするので、彼のフェイスブックのページに辿り着くのは簡単でした。

 

そこに至るまで、僕の高校の卒業生のフェイスブックを見ていくわけですが、初めて彼らのフェイスブックを見て、驚愕しました。

 

一流大学を卒業し、一流企業に就職、もしくは医者、弁護士などになっている人ばかりなのですが、ほとんど全ての人が自分の顔写真を晒し、果ては配偶者や子供の顔写真、中には動画まで載せていました。このネットの世界が、誰にどのように悪用されるかわからないのに、よくそんな危険なことができるな、と思ったのですが、よくよく考えてみて僕が感じたのは、「どうやら彼らは、自慢したいんだな」ということでした。自慢することでしか、幸せを感じることが出来ないんだな、と思いました。そして、友達も一流企業に勤めていたり、医者や弁護士とばかり繋がっていることで、自分が上流階級に属していると主張しているようでした。

 

彼らと繋がっていなくて、本当に良かったと思いました。

すごい疲れる人間関係だなと思いましたし、何より、

 

すっごいダサい

 

あの~、オザケンと同じ匂いがするんですけど

 

独特の、ねっちょり感というか…

 

ま、そういうのが好きな人もいるってことですね。

 

僕は、嫌いです。